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更新日 : 20/09/01

知っておきたい!「自然災害債務整理ガイドライン」

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住宅ローン返済中に自宅が被災すると返済が続けられなくなり、破産手続きを取らざるを得ないケースもあります。

今回は、そのような事態を避けるために民間金融機関が作成した「自然災害債務整理ガイドライン」についてお話しします。

 被災後の生活再建を支援

「自然災害債務整理ガイドライン」は、正式名称を「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」といいます。

住宅ローンなどの返済ができなくなった場合、自己破産という法的手続きを取り、債務を免れるという選択肢があります。

しかし、自己破産するとその事実が「個人信用情報」(いわゆるブラックリスト)に登録され、その後の借り入れやクレジットカードの作成ができなくなるという問題が発生します。

これでは、被災後の生活再建の大きな足かせとなってしまいます。

「自然災害債務整理ガイドライン」は、大規模災害に被災した人が自己破産することなく債務整理をするための手続きと流れをまとめたものです。

 ガイドライン利用の流れ

「自然災害債務整理ガイドライン」による債務整理の手続きは、次のとおりです。

 ①「ガイドラインによる手続き」を金融機関に申し出る

最も多くの借り入れをしている金融機関に行き(住宅ローン以外の借り入れも含む)、「ガイドラインの手続きに着手したい」旨を申し出て、資産状況などのヒアリングを受けます。

金融機関の同意が得られたら、手続きが開始されます。

②専門家に手続き支援を依頼する

地元の弁護士会などを通じて専門家(弁護士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士など)に手続きの支援を依頼します。

③金融機関に債務整理を申し出る

金融機関に債務整理を申し出て、必要書類(申出書、財産目録など)を提出します。

書類作成の際、専門家の支援を受けることができます。

④債務整理の内容案を作成する

金融機関と協議して、債務整理の内容案(調停条項案)を作成します。作成に当たっては、専門家の支援を受けられます。

 ⑤調停条項案を金融機関に提出する

専門家を通じて、金融機関に調停条項案を提出し、説明します。

その後、金融機関から1カ月以内に同意するか否かの回答が来ます。

⑥特定調停を申し立てる

金融機関からの同意が得られた後、簡易裁判所に特定調停を申し立てます。

借入先が複数ある場合は、すべての金融機関からの同意が必要です。

⑦債務整理の成立

特定調停により調停条項が確定すれば、債務整理が成立します。

 ガイドライン利用のメリット

ガイドラインを利用すると、大きく分けて3つのメリットがあります。

①専門家の支援が無料で受けられる

債務整理が成立するまでには、不明点の相談や様々な書類の作成などで専門家のサポートが不可欠です。それらがすべて無料で受けられます。

②個人信用情報に登録されない

ガイドラインを活用して債務整理を行った場合、個人信用情報に登録されることはありません。そのため、新たにローンを組むこともクレジットカードを作ることも可能です。

③財産の一部を手元に残せる

生活必需品や現金・預金(上限あり)、国や自治体からの支援金など(被災者生活再建支援金、災害弔慰金、災害障害見舞金)については、債務整理後も手元に残すことができます。

 対象は、災害救助法が適用された自然災害

このガイドラインの利用対象となるのは、2015年(平成27年)9月2日以降に災害救助法が適用された自然災害です。

直近では「令和2年7月豪雨」「令和元年台風19号」「令和元年台風15号」「令和元年8月の前線に伴う大雨」などが該当します。

対象となる災害の情報については、以下の内閣府のサイトで随時更新されています。

内閣府「災害救助法の適用状況」

大規模災害で被災する可能性は誰にでもあります。

万一の場合はこのような選択肢があることも知っておきましょう。

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