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あんしん住宅購入術
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更新日 : 20/05/11

自治体の「マンションの防災力認定制度」とは?

近年、全国各地で自然災害が多発する中、「災害に強いマンション」へのニーズが高まっています。

最も気になるのは、どのような条件を満たしていれば「災害に強い」と言えるのかという点です。

現在、国が定めた基準はありませんが、自治体の中には、独自の基準で防災力認定制度を設けているところがあります。

そのひとつが、2009年、全国に先駆けて「防災力強化マンション認定制度」を創設した大阪市。

防災を考える上で大いに参考になる内容となっています。今回はその内容を見ながら、「災害に強いマンション」について考えてみましょう。

防災力って?

「災害に強いマンションとは?」と聞かれて、すぐに思い浮かぶのは耐震性や耐火性といった建物自体の強さ(ハード面)ではないでしょうか?

もちろんそれも重要ですが、他にもさまざまな要素があります。

大阪市の場合、「防災力強化マンション」の認定は次の点を前提としています。

(1)建物の延べ面積の1/2以上が住宅である民間マンション(新築・中古、持ち家・賃貸いずれの場合も)

(2)住宅性能評価を受けていること。

その上で、ハード・ソフト両面にわたる以下①~⑤をクリアしていることを条件としています。

①建物の安全性

・一定以上の耐震性・耐火性を満たしている

②建物内部の安全性

・管理組合作成の家具転倒防止対策マニュアルがある

・住戸内の地震対策や、エレベーターの閉じ込め防止対策がなされている

・いざという時に役立つ救出・救助資器材を備えている(バール、シャベル、のこぎり、救急箱、布担架など)

③避難時の安全性

マンションおよび地域住民の避難時の安全性に配慮している(落下防止対策、空き地の確保など)

④災害に対する備え

・災害後の生活維持に役立つ設備や物資を備えている

(飲料水、かまどになるベンチ、煮炊き不要な食糧、仮設トイレ設置可能なマンホールなど)

・高層階(11階以上)の住民への対策

(災害後も使用できるエレベーターの設置、低層階への避難スペースの確保など)

・防災訓練の実施(年1回以上)

⑤防災アクションプランの策定

災害時、マンション住民の生活維持や地域貢献のために管理組合が何を行うかについて、「防災アクションプラン」として管理規約に明文化する

大阪市がハード面だけでなくソフト面も重視した背景には、阪神・淡路大震災(1995年)の教訓がありました。

建物の倒壊は免れても、ライフラインが途絶えて生活に支障をきたしたり、地域コミュニティのつながりの強弱が救助活動に影響を及ぼしたケースが多かったからです。

買主にとってのメリットは?

大阪市認定する 「防災力強化マンション」は、災害への耐久力に加え、災害後のライフライン復旧までの生活への貢献、また日頃の訓練など、一定レベル以上の防災力を備えた良質なマンションと言えます。

販売価格はやや高めになっても、次のようなメリットがあると言えます。

・家族が安心して暮らせる

・管理組合がしっかり機能しているため住環境が良好

・防災意識が高い住民が多く、物件内のコミュニティも円滑

・住宅ローンの金利が優遇される(物件によって異なる)

・将来売却する際、防災力が付加価値となり、有利に売却できる可能性がある

大阪市以外の自治体でも、防災に向けた制度が誕生

大阪市ではすでに54件(6,369戸)のマンションが認定を受けています(2020年1月7日現在)。

また、この動きは他の自治体にも広がっています。

大阪府(防災力強化マンション認定制度)、宮城県仙台市(杜の都防災力向上マンション認定制度)、東京都墨田区(すみだ良質な集合住宅認定制度・防災型)、兵庫県西宮市(みやっこ防災マンション認定制度)などでも、独自の基準による認定制度を実施しており、今後さらに増えていくと予想されます。

購入検討の際は、そのマンションが認定を受けているかどうかチェックしてみましょう。

今後、こうした動きが広がると、防災マンションの認定を受けているかどうかが購入を決めるポイントの1つになって行くことも予想されます。

認定を受けたマンションの情報は、自治体のホームページに掲載されています。

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