住宅ローン返済で苦しむ人の4つの傾向とは?
念願のマイホームを手に入れたものの、返済の途中で家計が苦しくなることがあります。
その多くは特別なケースで起きるのでなく、安定した企業に勤務するサラリーマンだったりします。いったいなぜなのでしょうか?
今回は、ローン返済に苦しむ人にありがちな思考や行動のパターンについて見てみす。
1.借り過ぎている
返済に苦しむ人の多くが、借り過ぎていると言えます。「そんな単純なことが、事前にわからないなんて」と思われるかもしれません。
しかし、買主としての一般的な心理を考えてみましょう。だれでもできるだけ理想に近い家を手に入れたいと願います。
その時、多くの人が「いくらなら返せるだろう?」ではなく、「いくらまで借りられるだろう?」と考えがちです。
「いくらなら返せるだろう?」は「返済可能額」、つまり無理なく返せる借入額。
「いくらまで借りられるだろう?」は「借入可能額」、つまり金融機関が貸し出せる上限金額です。
この2つは同じ金額ではなく、ほとんどの場合「借入可能額」のほうが多額になります。返済に苦しむ人の多くが、「借入可能額」ギリギリまで借り入れています。
●昇進や働き方改革で予定が狂った人も!
勤務先によっては、管理職になると給与形態が変わり、残業代が出なくなるところがあります。
また、一般社員でも近年の働き方改革で残業が制限され、収入が激減したという人も少なくありません。
もし、残業代も収入の一部として資金計画を立てていた場合、後で返済が苦しくなるリスクが高まります。
2.厳しい節約を前提にした資金計画
マイホームを購入する人の中には厳しい節約を前提に借入学を決める人がいます。
すると購入後、たとえローンは滞りなく返済できても、日々の生活の中でさまざまな無理が生じてきます。
週1回だった外食が月2回になったり旅行が減るなど、つい日々の生活からうるおいが失われがちになります。
節約はしても、適度にゆとりを持って家族が笑顔で暮らせるようにしたいものです。
目安として、自由に使えるお金は月収の5%以上を確保したいところです。月収40万円(額面)なら2万円以上となります。
3.繰り上げ返済を重視しすぎる
資金計画を立てる時点では借入期間を最長35年にして月々の負担を抑え、「繰り上げ返済で返済期間を短縮しよう」と考える人は少なくありません。
しかし、繰り上げ返済を重視した結果、例えば教育費やレジャー費などを後回しにするなど、家計を切り詰め過ぎる傾向が見られます。それでは、いずれ息切れしてしまいます。
4.金融機関の説明を鵜呑みにしがち
日用品の買い物では数円の違いを吟味しても、数千万円のマイホーム購入では金融機関の担当者の話を鵜呑みにしてしまうということも起きます。
「借入可能額は○○○○万円です」「繰り上げ返済をすれば定年までに完済できます」「退職金で完済する人も多いです」などと勧められますが、少し時間を置いて考えましょう。
家族でよく話し合い、信頼できる第三者(住宅購入の経験者、不動産会社など)にも相談し、自分にとって無理なく返済できる方法を選ぶことが大切です。