築年数が住宅ローンに影響するって本当?
審査を左右する「担保価値」
住宅ローンを利用するには、金融機関の審査に通過することが必要です。購入するのが中古住宅の場合、物件の築年数によって審査結果が左右される可能性があります。
今回は、築年数が住宅ローンにどんな影響を及ぼすのかを見ていきましょう。
金融機関が住宅ローン審査を行う目的は、「借主が滞りなく完済してくれる人かどうか?」「もし返済できなくなった場合、住宅を売却することで残債を回収できるか?」を見極めるためです。
そのための審査内容は大きく分けて、①借主本人に関する審査(年収や職業、勤続年数、完済時年齢、健康状態など)、②物件の担保価値を見極める審査の2種類があります。
このうち、②の担保価値の評価に影響を及ぼすのが築年数です。
審査を左右する「担保価値」
住宅の担保価値は、資産価値と言い換えることができます。要するに、「いくらで売れるか」です。
一般的に、物件の担保価値が最も高いのは新築の時で、築年数が経過するほど担保価値が低くなるといえます。
そのため、築年数の古い住宅を購入する場合、審査によって借入額が縮小される可能性があります。
例えば、Aさんが新築住宅購入のために借入額3000万円を希望している場合、本人の属性に問題がなければ希望通りの融資が受けられる可能性が高いといえます。
しかし、購入するのが中古住宅の場合には、審査の結果、融資額が2000万円などになる可能性もあります。
中古住宅の担保価値をどのように評価し、借入額にどの程度反映させるかは各金融機関によって異なります。
築年数に応じて「借入期間」を決める金融機関も
担保価値とは別に、築年数に応じて返済期間(借入期間)を決めている金融機関もあります。
借入期間の上限を「60年-築年数」とするなどの内規を設けている金融機関がある一方で、築年数に重きを置かず本人審査を重視しているところもあります。
このような基準はオープンにされていないため、事前に調べることはむずかしいのですが、ここだ、と思う金融機関に直接問い合わせをしたり、不動産会社、住宅ローンアドバイザーなどに相談してみる価値はあります。
中古住宅を購入する場合は、希望通りの条件で融資を受けられない可能性も考慮して、頭金を多めに準備しておくことをお勧めします。
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