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更新日 : 17/07/24

借地権付きマンションは「残存期間」を過ぎると、住めなくなる?

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回答者:ファイナンシャル・プランナー 北見久美子

<質問内容>

私は土地に執着がないので、割安な借地権付きに絞ってマンションを探しています。先日、1992年築で立地も間取りも価格面でも条件に合う物件を見つけました。しかし、気になるのは、物件概要に「賃借権(旧)、借地期間残存5年9カ月 」と書かれていることです。これは、あと5年9カ月しか居住できないという意味でしょうか?(東京都新宿区 35歳 会社員)

回答:旧借地権は、契約更新が可能ですので継続して居住できます。

 

1992年8月を境に、借地権は大きく変わった

検討されているのは「1992年」に建てられた借地権付きマンションということですね。実はこの年は、日本の借地権の大きな転換点となった年です。1992年(平成4年)8月1日に、戦前から続いていた旧借地法(旧法と言います)が廃止され、新たに借地借家法が施行されました。

旧法は、地主よりも借りた人の権利を守る性格が強く、一度土地を借りると契約更新して半永久的に使用できました。

これでは不公平なため、借地借家法では借地権を2タイプに分け、契約更新できるものを普通借地権、一切更新できないものを定期借地権としました。1992年8月1日以降の借地権は、このいずれかになります。

旧法借地権は、契約更新が可能

しかし、ご質問のマンションは、「賃借権(旧)、借地期間残存5年9カ月 」と記載されていることから、旧法のもとで借地契約を結んだものとわかります。その場合、契約期間満了後も、旧法が適用されます。

したがって、「借地期間残存5年9カ月 」を迎えた後も、契約更新をして住み続けることができます。旧法では、石造・土造・煉瓦造などの「堅固の建物」の場合、更新後の契約期間は30年となります。

ちなみに、新しくできた普通借地権の場合、契約期間は最初が30年、1回目の更新が20年、2回目以降は10年と定められています。こちらも、更新すれば住み続けることが可能です。

定期借地権の場合は、期間満了とともに地主に返還

ご参考までに、定期借地権についても少し触れておきましょう。契約期間は、借地借家法により「50年以上」と定められていますが、上限の規定はないので、60年、70年などの長期契約も可能となっています。

ただし、契約更新はできず、期間が満了すると建物を取り壊し、更地にして地主に返還しなければなりません。つまり、定期借地権付きマンションでは、残存期間イコール居住できる期間となりなります。

定期借地権付きマンションのメリットは、何と言っても価格がリーズナブルであることです。しかし、デメリットもありますので、購入するかどうかは十分に検討して決めることが大切です。

(プロフィール)

北見久美子 きたみ・くみこ

CFP(ファイナンシャル・プランナー)&消費生活アドバイザー。個人相談数千件の経験を生かし、「ライフプランに生かすお金の活用法」など、全国各地で住まいに関する講演を行っている。雑誌などでも連載多数。主な著書に『親のお金の守り方』『助成金がわかる本』『50歳からのお金のきほん』などがある。日本FP協会会員。

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