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あんしん住宅購入術
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更新日 : 17/02/06

中古住宅のインスペクションは、売主と買主のどちらが行うべきものですか?

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回答者:ファイナンシャル・プランナー 北見久美子

<質問内容>

安全で質の良い中古住宅を購入したいと思い、インターネットで「インスペクション済み」で絞り込んで探すのですが、物件数が少なく困っています。そもそもホームインスペクションは、売主と買主のどちらが行うものなのでしょうか?売主にインスペクションの実施と費用負担を依頼することはできるのでしょうか?(茨城県水戸市 35歳 会社員)

回答:インスペクションは売主・買主のどちらが行ってもOKですが、買主が行う場合は売主の了解が必要です。

インスペクション済みの物件はまだ少ない

中古住宅ニーズが高まり、質の良い住まいを求める人が増えるなか、ホームインスペクション(Home inspection:住宅診断、建物検査)が注目されています。大手不動産ポータルサイトのスーモでは、購入物件の絞り込み条件に「インスペクション済み」という項目ができました。

しかし、ご質問のように該当する物件はまだ少ないのが現状です。たとえば、スーモで、神奈川県川崎市で販売されている中古マンションを検索すると2000件以上ありますが、「インスペクション済み」で絞り込むと0件でした(2017年1月12日現在)。該当する物件が少ないのは、ホームインスペクションを実施したうえで売却する売主が少ないためだと言えます。

実施するなら「購入申込書」を提出した後に

ホームインスペクションは、「売主(または買主)がすべき」といったルールはありません。ただし、買主が行う場合、売買契約前の建物は売主のものですから、売主の了承を得ずに行うことは絶対にできません。

もし行う場合は、「購入申込書」を提出した後がよいでしょう。この段階なら、検査の結果によって申し込みをキャンセルしてもペナルティはありません。

また、不具合や欠陥が見つかった場合は、修繕費用の負担を踏まえて購入価格の交渉をしたり、リフォーム費用の予算を立てることもできます。

もし、立地が気に入ったなどの理由で「検査結果に関わらず買う」と決めているなら、ホームインスペクションの実施時期は売買契約後でもかまいません。その場合は売主の了承は不要です。

費用負担はケースバイケース

ホームインスペクションの費用は実施した人が負担するケースがほとんどです。しかし、ご質問のように買主の依頼により売主負担で行うケースもないわけではなく、交渉次第だと言えます。

気になる金額は、住宅の構造や大きさにもよりますが5~6万円ほど。戸建てはマンションより診断するポイントが多いため、高めの傾向があります。

購入費用は少しでも抑えたいところですが、インスペクション費用は「長い年月、安心して住める家かどうか」を見極めるための必要経費と考えれば、決して高額ではないでしょう。

アメリカでは、買主の多くが実施している

日本ではそれほど浸透していないホームインスペクションですが、不動産取引の先進国・アメリカでは、なんと中古住宅購入者の70~90%が実施しています。実はアメリカでのホームインスペクションの歴史はさほど古くなく、全州に先駆けてマサチューセッツ州で制度化されたのが2001年。それから10数年でそこまで普及したことは注目に値します。

少子高齢化、空き家問題などを背景に、国が住宅のストック活用に本腰を入れ始めている今、いずれ日本でもホームインスペクションが当たり前のように行われる時代が来ると推測されます。

きたみ・くみこ プロフィール

CFP(ファイナンシャル・プランナー)&消費生活アドバイザー。個人相談数千件の経験を生かし、「ライフプランに生かすお金の活用法」など、全国各地で住まいに関する講演を行っている。雑誌などでも連載多数。主な著書に『親のお金の守り方』『助成金がわかる本』『50歳からのお金のきほん』などがある。日本FP協会会員。

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