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あんしん住宅購入術
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更新日 : 17/01/16

「買い替え特約」の内容と利用する時の注意点を教えてください。

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回答:ファイナンシャル・プランナー 北見久美子

<質問内容>

子供が中学生になり個室が必要になったため、もう少し広いマンションへの買い替えを考えています。条件に合った物件が見つかったため、早急に契約したいのですが、まだ自宅が売れていません。

売買契約に「買い替え特約」を付ければ、万一自宅が売れない時に購入を白紙撤回できると聞いたのですが、希望すれば必ず付けられるのでしょうか?(東京都三鷹市 会社員 39歳)

回答:売主が合意しなければ特約を付けることはできません。

買い替え特約とはどんなものなのか?

買い替え(住み替え)で難しいのは自宅の「売却」と、住み替え先の「購入」という2つの契約のタイミングの問題です。理想は同時期に契約することですが、現実的にはどちらかが先に決まるケースが少なくありません。

売却が先に決まった場合、購入物件が決まるまで仮住まい先を確保しなければなりません。一方、購入物件が先に決まった場合は、購入資金をつなぎ融資で用意するか、新旧2つの住宅ローンを返済しなければなりません。いずれにもリスクはありますが、一般的に売却するほうが難しいため、「売り先行」といって売却のめどが付いてから住み替え先を探す人が多いようです。

しかし、ご質問のように先に魅力的な物件が見つかるケースもあり、そんな時にリスクを回避する方法として有効なのが「買い替え特約」です。これは、購入の売買契約書で次のような取り決めをするものです。

「○年○月○日までに、現在の住まいを○○○万円以上で売れなかった場合、この契約を解除する」

この特約があれば、期限までに一定の価格で売却できない場合、購入物件の契約は解除され白紙となります。その際に手付金(=頭金)が返ってきます。手付金の相場は物件価格の1割~2割程度ですから、3000万円の物件なら300万~600万円となります。特約がなければ戻ってきませんので効果は絶大です。

売主にはメリットが少ない「買い替え特例」

このように、買主にとって「買い替え特約」を付けておけば一定期間、物件を押さえておき、万一、期日までに希望価格で売却できない時はノーリスクで売買契約を解除できるありがたい特約といえます。

しかし売主にとっては、契約解除の可能性を抱えた状態で、しかも新たな購入希望者の申し込みを受けることもできませんので、メリットはほとんどありません。

そのため、買主が特約の付与を希望しても、売主から断られるケースも少なくありません。つまり、「買い替え特約」は全ての物件に付けられるわけではないのです。特に、立地や間取りが良いなどの人気物件であればあるほど、売主は「あえて特約を付ける必要はない」と判断するのが一般的です。

特約OKの売主を探すか、焦らずに「売り先行」か

「買い替え特約」は、売主が売却に苦戦していたり、できるだけ早く売りたいと思っているケース、逆にそれほど売却の必要に迫られていないケースなどで付加できる可能性が高まります。ケースバイケースですので、まずは「買い替え特約を付けられるかどうか」不動産会社に相談してみましょう。

買い替えの際、購入と売却を同じ不動産会社に依頼することで、契約のタイミンがスムーズに運ぶケースが多々あります。ポイントを押さえて、上手に計画を立てましょう。

きたみくみこ プロフィール

CFP(ファイナンシャル・プランナー)&消費生活アドバイザー。個人相談数千件の経験を生かし、「ライフプランに生かすお金の活用法」など、全国各地で住まいに関する講演を行っている。雑誌などでも連載多数。主な著書に『親のお金の守り方』『助成金がわかる本』『50歳からのお金のきほん』などがある。日本FP協会会員。

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