風通しの良いマンションの見つけ方・つくり方
風通しは、心地よさだけでなく健康にも影響する
自然の風が室内を通り抜けると、何とも言えない心地よさを感じますね。
風通しの良さは、日当たりと並んで住み心地を左右する重要なポイントです。風通しが良くないと湿気がこもり、結露やカビ、ダニの温床になりやすく、健康にも害を及ぼします。
特にマンションは戸建てより開口部が少ないため、できるだけ風が通りやすい物件を選びたいものです。では、何をポイントに判断すればよいのか? ちょっとしたコツがあります。
風の出入り口があるか?
窓が大きくて日当たりが良いと、風がよく通ると思う人は少なくありません。でも、窓の大きさと風通しは別の問題です。入ってきた風が通るためには、風の出口が不可欠です。つまり、入り口と出口、2つの窓が必要なのです。同時に、2つの窓の位置が重要です。ポイントは次の2点です。
・入口と出口の窓が対面している
窓や開口部の距離はなるべく離れているのがベストです。
・高さが異なる窓
対面でなく片側だけの場合でも、2つの窓の高低差が大きければ風が流れます。
●外廊下側にある窓は、開けられないケースもある
注意したいのは、外廊下のあるマンションです。ベランダ側と外廊下側で対面する窓がある場合、多くの人が風通しは良いと判断します。しかし、実際の生活では、プライバシーの点で外廊下側の窓を開けないことも多く、風の出入り口にはなりにくいのです。
中住戸よりは角住戸に軍配
窓が多いという点では、左右に部屋のある中住戸より、3方に窓がある角住戸のほうが風通しは良いと言えます。
しかし、中住戸でも各部屋の窓と開口部(引き戸など)を開けることで通風を確保できるケースは少なくありません。
また、交通量の多い道路に面している窓は、騒音や排気ガスなどで開けにくい場合もあります。内見の際は、必ず窓を開けて確認しましょう。
風通しを良くするリフォームとは?
窓の数が少なく、風の出入り口のないマンションでも、あきらめるのはまだ早いです。リフォームにより風の通り道を作ることが可能です。次のような方法があります。
・間仕切り壁を可動式に変える
個室の壁を可動式のパーテーションに変えます。
・ドアを引き戸に変える
開け放して使える引き戸にすることで、風の通り道を確保できます。
・ドアの位置を変える
ドアを風の通り道に当たる位置に変えることで、驚くほど風通しが良くなります。ただし、ドアを開けっ放しにしておける部屋であることが条件になります。
・室内窓をつくる
ドアの位置を変えられない場合、壁に室内窓をつくるのも効果的です。
・間取りを変更する
中古住宅のなかには、ベランダ側に個室が2つ並び、その手前に窓のないLDKがある、いわゆる「田の字型」の間取りが少なくありません。
この場合、ベランダ側から入る風が抜ける先がありません。リフォームによってベランダ側の2室をつなげて広いLDKに変え、その手前に開口部の大きな個室をつくるなどすれば、風通しの良い住まいになります。
快適な住まいに風通しから。中古住宅をリフォームする際は、少しでも風通しを良くし、居心地のよいマイホームを実現してください。