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あんしん住宅購入術
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更新日 : 15/07/03

8割がインスペクションを利用、米国の中古住宅流通(おうち閑話)

ニューヨーク

こんにちは、LIXILリアルティのT.Sです。最初にちょっと宣伝です。発売中の週間ダイヤモンド別冊「はじめての中古」には、中古住宅を購入し、自分好みにリノベーションをするノウハウや、首都圏、関西圏、中京圏の中古住宅の駅別の相場など参考になる記事がたくさんのっています。当社の記事も掲載されていますので是非ご覧ください(私も駅別の相場、今後価値が上がるエリアはいつも楽しみにしています)。

さて、当社記事の中で、アメリカでは8割の人が住宅購入の前にインスペクションを行い、安心して中古住宅を購入できる仕組みが出来上がっているということが書いてあります。しかし、アメリカも昔からこのような仕組みが出来上がっていたわけではありません。アメリカでインスペクションが普及し始めたのは、90年代半ば、2001年にはマサチューセッツ州で始めて法制化され、現在30州に広がっています。90年代以前はインスペクションの基準も決まっておらず、不動産業界もインスペクションをして中古住宅を仲介することににかなり抵抗があったようです。その後、消費者団体の要請から、行政、業界が協力し合い、今のような安心して中古住宅を購入できる体制が整ったのです。

その成果(当然、他にも理由はありますが)として、アメリカの中古住宅流通量は、1990年の300万戸から2005年には700万戸まで倍増しています。リーマンショックなどで落ち込みますが、現在500万戸~600万戸で推移しております。ちなみに日本の中古住宅流通量は20万戸でアメリカの1/30です。新築の着工数は日本が90万戸でアメリカは60万戸です。また当時インスペクションに懸念を示していた不動産業界の仲介手数料収入も1980年比で6倍になっています。安心して中古住宅を購入できる体制を整えたことが、中古住宅の流通を促進し、消費者、業界の双方の利益になっているのです。

また、アメリカでのインスペクションは買主側が行うケースが多く。3時間程度の現地調査後、物件のレポートを作成し、買主はその報告書を検討することで、最終的な購入の判断ができるような流れになっています。売主としてもインスペクションを行うことは、引渡し後のトラブルを防ぐ手段として有効です。その為、インスペクションをするホームインスペクターは客観性、第三者性が求められ、売主、買主のどちらにも都合よく判断しない、独立した存在となっているのです。当然ですが仲介する不動産会社からも独立しています。不動産会社が仲介したいが為に甘く評価をすると、消費者が不利益を被るからです。

昨今、日本においても中古住宅のインスペクションが次第に普及してきています。アメリカの中古流通市場を観察すると、売主、買主が「安心して中古住宅を取引するにはどのようにすればよいか?」という問いのヒントになると思いますので、これからも時々紹介していきたいと思います。(T.S)

 

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